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| パラメディック119>救急救命士とは>救命士資格を持った新人消防士のメリット | up data 2008.11.8 |
救命士資格を持った新人消防士のメリット消防署に勤務する消防官、正確には消防吏員はすべて消防士と言う階級からスタートします。同じ公安職の警察官にはキャリア組と呼ばれる採用枠がありますが、消防官はみな同じスタート、星がひとつの消防士から始まります。つまり一流の大学を出ていようが高卒であろうが、採用試験の区分こそあれ、拝命した消防署では一番の後輩、一番の下っ端ということです。 一方で資格は別のお話、消防内部で認定している資格は消防官になってから努力し獲得するものですが、外部で認定する資格は階級やキャリアに関係がありません。分かりやすい例を挙げるなら、いくらベテランでキャリアも実績もある機関員でも、はしご車の機関員をやるには大型運転免許証が必要で、なければそのポジションに付くことはできないと言うことです。消防ヘリを運転するにはヘリコプターの免許が必要と言えばもっと分かりやすいでしょうか。 消防の仕事の中では、無線技士、危険物扱者、消防設備士、さらに建築士などなど、消防外部で獲得するさまざまな資格が重宝され評価されています。資格がなければ務められない業務も多々あります。キャリアに関係のなく、外部で認定される資格のひとつに救急救命士があります。救急救命士は厚生労働大臣が認定する国家資格です。今日は大学や専門学校などで救急救命士の国家資格を得て、消防署に入ってくる新人消防士についてのお話です。 救急救命士になるにはでもお話している通り救急救命士になる道は 救急救命士は平成になってから誕生したまだ新しい国家資格です。救急救命士が活躍するために必要な制度確立も、地方によっては未完成な部分が多いのが現状です。まだまだ発展途上の制度と言えます。「1」の道のための消防官が派遣される救急救命士養成所もまだ全国に十数箇所、地方によっては半年以上に渡る研修を単身赴任で受けなければならないのです。特にこういった地方においては、半年以上にわたる研修期間の単身赴任代、そしてその間の給料、研修費用などなど、ひとりの救急救命士を養成するために町の税金を数百万円単位で投入しなければなりません。救急救命士を養成し、町で活躍させるまでには本人の崇高な意志、努力はもちろんのこと、莫大な時間、そして住民の血税が投入されているのです。 一方で「2」の道、既に大学や専門学校で救急救命士の国家資格を得てきている者を採用したのならどうでしょうか。数百万円もの血税を投入する必要はありません。現場を離れ研修に専念させる時間も必要ない。こんなにもコストパフォーマンスが良いことはありません。救急救命士国家資格誕生から10年以上の歳月を経て、救急救命士を養成する大学や専門学校も増えてきました。採用する町にも消防にも大きなメリットがあります。ここ数年、救急救命士の資格を持って消防署に拝命する新人消防士が増えてきました。どこの自治体も財政難と言われるこのご時世、救急救命士の資格を持った新人を採用すると言う大きなメリットを考えれば、これからもっと増えていくことでしょう。 消防官となり救急隊員として活躍したいと考えているなら、救急救命士の資格を持って各自治体の消防官採用試験を受けた場合、持っていない人に対して大きなアドバンテージ、武器を持っていると考えてよいでしょう。採用する側から見れば、各種資格を持っている、その中でも多大な要請費用を必要とする救急救命士国家資格はとても大きな魅力と言えます。 さらに「1」の道、現場から救急救命士養成所に派遣され救急救命士になる者たちは、現場でのキャリアこそあれ、研修を7ヶ月で終えることとなります。それに対して、「2」の道、大学や専門学校なら数年から4年間もの時間をかけてじっくりと知識、技術の習得に専念できます。これだけの時間をかけて準備をしてきているのですから、現場に出てモノになるまでも早いと思います。救急救命士の資格を持っていれば、採用試験の際、さらに消防士になってからもこのような大きなメリットがあります。 ただ、いくら救急救命士の資格を持っているからと言っても、消防官としてはまだまったくの真っ白、まだまったくの新米です。にも関わらず、消防の中の救急と言う一業務の中においては、救急救命士という最高位の資格を既に持っている訳です。この道30年、消防人生のそのほとんどを救急に捧げてきた大ベテランの救急技術員より、資格では上位に当たります。そしてまた、いくらキャリアや実績があっても救急救命士でなければ行えない処置があります。まだ新米の消防士が救急救命士であるがゆえに大先輩を差し置いて、救急隊のポジションに就く事もある訳です。 私は年功序列と批判されがちな公務員の中でも、消防の世界はこの辺は実にシビアであると思います。住民の立場に立ってのメリットを考えるのならそれは当然のことでしょう。キャリアがなくても努力し、資格やスキルを獲得しなければ務められないポジションがあり、それが認められる。「消防は年功序列の世界ではなく実力主義の世界だ」とはとても言い切れませんが…。私はこの部分は消防のすごく良いところだと思っています。 ただ、こういった中でも救急救命士の資格を持った新人はかなり異例です。と言うのは、救急隊員になるべく獲得する「救急技術員」は消防内部の資格だからです。救急技術員はベテランも新人も同じ試験、競争の末に獲得する資格です。いくら先輩でも同じ選抜試験を受けているのです、後輩が先に研修に行っても納得するしかありません。私のような「1」の道を歩んできた者には救急技術員を経てキャリアを積み、ようやく挑戦できる大きな目標が救急救命士だったのです。ところが一気に飛び級を果たしてしまうのが救急救命士の資格を持った新人消防士です。 採用する町、消防にも大きなメリットである救急救命士の資格を持った新人消防士、しかし資格を持っているから活躍できるほど現場は甘くありません。資格はあるけど現場ではまだ全く使えない、そこから始まるのが普通です。ここに発生する様々な問題、人間関係、難しいことがたくさん出てこない訳がありません。メリットがあればデメリットがあるもの。そんなお話は救命士資格を持った新人消防士の苦悩にて。 この記事へのご意見・ご感想、追加、修正などなどをお寄せください。特に免持ち、救急救命士となって消防署に配属になった方、救命士を持って拝命したことで得られたメリットを是非ともお聞かせ下さい。パラメディック119ブログ版・救急救命士の待機室にコメントを残すことができます。
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